2009年6月29日月曜日

調布・仙川に思う…


いつもながらの深夜のプログ更新です。


本日は、私の小学時代からの親友であり、才能溢れ

るインテリアデザイナー「田本晋一」氏と打ち合わ

せがあり調布・仙川まで出向いてきました。


午後5時に仙川駅前・ロイヤルホストで待ち合わせ、

軽くドリンクタイムと打ち合わせの後、街の散策へ。


駅から1-2分に、建築業界の巨匠・安藤忠雄氏が手

がけたという「安藤ストリート」があるというので、

リサーチがてら散歩へ。


1990年の都市計画道路の事業決定後に、2004年

集合住宅「シティハウス」が完成、後に432mにも

およぶ道路の両側に蒼々たる建築物が並んだ。

そして後に、ここは安藤ストリートと呼ばれること

になったという…。


ほとんど人通りのないストリートを歩いていると、

何故ここにこの建物があるのだろう…と不思議な感

覚となってきた。安藤氏独特のコンクリート壁が続

くのだが、人間の呼吸感が何故か感じられない。


本来建築物というのは、そこに人がいて、そこに人

間的な情緒や感動があってこそ成り立つと信じてい

た私にとって、何か道路両端から押さえつけられて

くる圧迫感に息苦しくなってしまった。


片面にずっと続くコンクリートの壁。逃げ場を失っ

てしまい、かくれんぼ…すら出来ない、路地裏への

回避も出来ないその通りを歩いて、どこか雑多な町

並みを欲する自分がそこにいたのだ。


昔、国際的プロデューサーである、浜野安宏氏に傾

倒していた時代があった。

浜野氏と安藤氏とで手がけた作品は日本に沢山残っ

ている。


浜野氏の「一軒の店でも街は変わる…つくれる」と

いう思想に共感し、彼の本を読破、そしてその後私

は浜野氏と何度かお会いするチャンスに恵まれた。


現在でも、彼の価値観に対して高い評価を私自身持

っているのだが、浜野氏と安藤氏が組んでいた時代

の作品…は今でも共感できる。


しかし、私の感覚が古くなったのだろうか…

表参道ヒルズもいろいろ賛否両論があるようだが、

この仙川通りに、多くの人々が集い、人間的価値観

が交差し合い、笑い声や、老若男女が一息つけるよ

うな場になるために、後何年かかっていくのだろう?


それとも、ここは…その必要性がないエリアなのだ

ろうか?


そんなことを考えながら、私は田本氏と仙川駅前の

居酒屋に入り軽く一杯となった訳だが、たった今歩

いてきた町並みの後の、きりっと冷えた枝豆、新鮮

しめ鯖、そして「最初の一杯だけ注ぎますね…」と

言ってくださった女将の笑顔が、先ほどまでの息苦

しさを解きほぐしてくれた。


あくまで、上記は私の主観でありますから、その偉

大なる事業に参画された方々を非難するものでは決

してありません。


ただ、きっと、私が住みたいエリアではないことは

残念ながら確かです…。






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